部内対抗ポケモンカード大会優勝【《レシラム&リザードンGX》+《ゾロアークGX》】について
アローラ! 平部員です!
本記事は3週に渡って行なわれた部内でもポケモンカード大会で使用し、うっかり優勝してしまった構築を紹介します。
1:デッキリスト
https://www.pokemon-card.com/deck/thumbs.html/deckID/1FdkkV-3oQHCL-vwkfdV/
2:デッキコンセプト
登場以来環境に居座り続け、先日のPJCSではシニアカテゴリにて優勝を果たした《ゾロアークGX》は、純粋に手札が増え続ける特性「とりひき」と、色拘束なくエネルギー2つで最大120ダメージを出せる高効率なワザ「ライオットビート」が強力ですが、昨今のTAG TEAM環境では120という打点はいささか物足りなさが否めません。
一方、3月に鮮烈なデビューを果たし、PJCSではマスター・ジュニアの2カテゴリを制した《レシラム&リザードンGX》を軸に据えた炎デッキは、1ターン目に《カキ》を使う黄金の動きや、手張り+《溶接工》で1ターンでワザ「ダブルブレイズGX」を起動出来るなど、スピーディかつ高い攻撃力で他を圧倒することが出来ます。しかし、展開がサポートに頼っている部分が大きく、序盤でテンポよく攻撃が出来ても、一度《マーシャドー》の特性「やぶれかぶれ」や《リセットスタンプ》を使われてしまうと、立て直しが難しいという弱点があります。
……ん?
- 《ゾロアークGX》の長所:縦引きが得意、軽いエネルギーで動ける
- 《ゾロアークGX》の短所:打点が低い
- 《レシラム&リザードンGX》の長所:サポート1枚を起点に高い打点が出せる
- 《レシラム&リザードンGX》の短所:立て直しが苦手
ゾロアーク! レシリザ! ベストマッチ!
Are You Ready?
炎のライオットビート! ゾロレシリザ!
この2種のトップカードは、実はその性質上組み合わせて使用することでお互いの弱点を補強し合い、また長所の共有も出来てしまうのです。
3:ポケモンの採用理由
ポケモンの内訳
総数 :20
たね :15
1進化:5
GX :10
たねポケモンが多めの構成になっており、スタートでハンドアドバンテージを与えてしまう展開は少ないです。
「ライオットビート」を使う時のテーマ。
システムクリーチャーとして極めて強力でありながら、自身で非GXポケモンをばったばったとなぎ倒し、《こだわりハチマキ》や《ククイ博士》を使えばTAG TEAM討伐も視野に入る非常に優秀なポケモン。
このデッキでは《ダブル無色エネルギー》のほかに《溶接工》からも即座に起動することが出来るため、現在オーソドックスな《ペルシアンGX》と組み合わせたタイプのデッキに採用される《トリプル加速エネルギー》を欠くこのデッキにおいても積極的に攻勢に転じることが可能となっています。
早期に複数用意したい割に横の展開を補助するサポートが少ない構成となっているため、素引きの可能性を高める目的で採用枚数は4-4となっています。
- 《レシラム&リザードンGX》2
初手《カキ》で先導者-Vanguard-となって切り開いている時のテーマ。
先攻1ターン目に《カキ》を使えれば概ね勝ち、後攻1ターン目や先攻2ターン目でも十二分に強力な、現環境最強のポケモンの1匹*1です。
カキを使えずとも、手張り2回+《溶接工》で230ダメージ、手張り1回+《溶接工》で200ダメージと瞬時に大ダメージを発生させ、弱点を突かれなければ一度の攻撃で倒されることは少ない270という高耐久を持ちながらダメージを受けるとエネルギー2個で200ダメージ以上も狙え、特性等でGX対策をしている相手に対してそれを無視し300ダメージを与えることも出来るなど、強い要素が詰め込まれています。
このポケモンで何回ワザを使えるかが勝敗に直結するので出来るだけ早く場に出したく、1枚採用でサイドに埋まってしまうと苦しい展開になるため採用枚数は2枚になっています。ただし、2枚ともを場に出す、ということはあまりありません。
- 《ヒードランGX》1
手張り+《溶接工》で後攻1ターン目にGXワザを消費せずに並のたねポケモンを刈り取ることが出来、疲弊した《レシラム&リザードンGX》からエネルギーを受け取りGXワザを使うなど、序盤・中盤・終盤と隙が無い優れたポケモンです。
特に、場にある炎エネルギーが5枚の場面では《レシラム&リザードンGX》よりも単発火力が高くなり、5エネ+《こだわりハチマキ》で280ラインまでをワンパン出来るのはこのカード独自の強力なポイントです。
とはいえ、対戦中必ずしも使うというわけではなく、ダブついたりこれでスタートしてしまうったりするのは好ましくないため、採用枚数は1枚。
1枚で多くのポケモンを否定出来る強力なロックカード。
自分のポケモンの特性も止まってしまうが、《カプ・テテフGX》に頼らずとも「とりひき」で手札を潤沢に構えやすいデッキなのでこれが首を絞めることは(現時点では)ほぼありませんでした*2。
逃げ2かつ展開を補助出来る悪デッキ版のものもあるが、今回は非GXかつ《ダブル無色エネルギー》や《溶接工》単体でジラーチを倒しにいける「ケミカルブレス」のものを採用。
- 《カプ・コケコ》1
《レシラム&リザードンGX》は10~20ダメージ足りずに倒しきれない、ということが起こりやすいワザのダメージをしているため、それを補うことが出来、また《グズマ》を挟むことでエネルギーを消費せずに「フレアストライク」を連発出来るため採用。
- 《イワーク》1
《ダブル無色エネルギー》手張り+《溶接工》で動けるポケモンシリーズ*3の1匹。
部内大会ということで、他の部員の環境を考えてみると、《ゾロアークGX》や《ブラッキー&ダークライGX》を使用したデッキを所持しているプレイヤーが多かったため、役立つことがあるかもしれないと採用。
《ハイパーボール》や「とりひき」のコストとして躍動してくれました。
- 《マーシャドー》1
こちらは1枚のサポートから動けるので、相手にむりやり事故を押し付けられる可能性がある特性「やぶれかぶれ」は強力と判断し採用。「とりひき」の存在により立て直しが早いため、4枚引き直せれば十分です。
- 《カプ・テテフGX》2
初手の《カキ》や《リーリエ》、中盤以降の《ククイ博士》《溶接工》《グズマ》のためのカード。
これらは確実に引き込みたい部類のカードであることや、「ライオットビート」の打点向上になりベンチに残る点が一概にデメリットではないため、《ポケギア3.0》よりもこちらを採用。初手に1枚とその後の展開で1枚で2枚使いたいので2枚にしました。3枚はスタートになってしまって負け筋になるかな、という印象でしたが、サイドに落ちるとそれもヤバイので要検討なポイントです。
《ダブル無色エネルギー》や《溶接工》の存在により、従来より打点が高め。
- 《デデンネGX》1
《ポケモンだいすきクラブ》を使いながら手札の厚みを保ったり、どうしても使わなければいけないサポートがあるときに祈りを捧げたりするカード。
攻撃に参加出来ないので《カプ・テテフGX》よりも邪魔。
- 《メタモン◇》1
適当に置くとあっさり刈られるので注意が必要。
4:トレーナーズ・エネルギーの採用理由
トレーナーズの内訳
総数 :27
グッズ :18(内ポケモンのどうぐ:2)
サポート :8
スタジアム:1
- 《ハイパーボール》4、《ネストボール》4
《プレシャスボール》を持っていないのでボール類はこれ。
ある場合は《ハイパーボール》2、《ネストボール》3、《プレシャスボール》3くらいがよいかと思います。
- 《こだわりハチマキ》2
《ゾロアークGX》はもちろんですが、究極的には《レシラム&リザードンGX》も打点が足りていないので、それらを補えるこのカードは採用優先度が高めだなと考えています。
他に打点を補助するカードとしては《どくバリ》や《戒めの祠》が考えられますが、10点(往復出来て初めて20点)では物足りないですし、ポケモンGXを並べるのに《戒めの祠》を貼るのはリスキー過ぎますね。
- 《炎の結晶》2
純正炎デッキと比べて炎エネルギーの枚数が少なく、その割に「とりひき」のコストという新たな役割が与えられているため、普段に増して偉いエネルギーを水増し*4出来るカード。
- 《レスキュータンカ》1
序盤の展開で仕方なくコストにした《ゾロアークGX》や《ヒードランGX》を回収するのが主な役目。
あれば使うけどなくてもギリ戦えるので1枚。
- 《火打石》1
基本的に《巨大なカマド》の方が強力なものの、このデッキにおいては“瞬間的に手札の枚数が増える”ということが、「とりひき」や《ヒートファクトリー◇》から《溶接工》にアクセスする勝ち筋に繋がるため、こちらを採用しました。
あと《巨大なカマド》を持っていませんでした。
- 《フィールドブロアー》1
スタジアムを割る手段に乏しく、グッズに苦しめられる展開も想像が容易なので本当は2枚入れたいカードだと思っていますが、枠の都合で1枚のみ採用。
- 《ポケモンいれかえ》1
「フレアストライク」の連打、特性「バーニングロード」の起動などなにかと都合がいい1枚。
- 《ともだちてちょう》1
戻すのは主に《グズマ》。そこそこ《溶接工》。稀に《ククイ博士》。
枚数を増やしたいサポートが多いものの枠がない*5ので折衷案的な採用だけど、とにかくデッキが薄くなりやすいので良きカードでした。
- 《リセットスタンプ》1
終盤に手札差を広げて振り切るためのカードとして採用。
サーチ類を邪魔出来るため2枚入れたいところですが、やはり枠がありません*6。
- 《リーリエ》1
1ターン目最強のサポートですが、このデッキでは1ターン目は《カキ》のターンなので2ターン目以降が主戦場。となるとグズマや溶接工でテンポよく攻めていきたいのであまり使う機会もなく1枚。
- 《溶接工》2
めっちゃ強いけど2枚しか持ってないので2枚。
- 《グズマ》2
本当は3枚入れたいカードですが、枠が……*7。
2回使って《ともだちてちょう》で2枚戻すことが多い。
- 《ククイ博士》1
270、280ラインのワンパンや、《ゾロアークGX》で130ラインに触れることを可能にする1枚。3エネの「ダブルブレイズGX」で210ラインを越えられる点も重要です。
- 《カキ》1
絶対に1ターン目に使いたいサポートランキング1位。
しかしながら2回目を使うのは無理があり、使えなければ全く勝負にならないというわけではないので採用は1枚。2枚入れていいと思います。
- 《ポケモンだいすきクラブ》1
《ゾロア》や《レシラム&リザードンGX》+《デデンネGX》や《マーシャドー》を同時に手札に加えられる、横の展開と縦引きを同時に達成出来るカード。
《オーキド博士のセッティング》や《ウツギ博士のレクチャー》ではこのデッキにおける要請を満たせないので、使い分けが大事ですね。
- 《ヒートファクトリー◇》1
「とりひき」と合わせて手札を純増させるエグいスタジアム。
調子に乗って炎エネルギーをバカスカ捨ててると困るので自制心が必要になります。
- 《基本炎エネルギー》10、《ダブル無色エネルギー》3
《ダブル無色エネルギー》を必要最低限と思われる枚数*8採用し、残ったスロットに炎エネルギーを入れるとそれっぽい枚数になったのであとは流れで。
《カキ》と《火打石》を両方使うと足りないなあと思うこともありますが気のせいです。
5:採用を検討したカード
- 《ミュウツー&ミュウGX》
持ってない。
《ゾロアークGX》軸のデッキに対して最初に動き始めるターンからゴリゴリ負担をかけられるうえ、その最初というのが早い点が推しポイントでしたが、《レシラム&リザードンGX》の2枚目を差し置いて採用する価値がある場面はレアケース*9だと判断し見送りました。
《カキ》後の《レシラム&リザードンGX》を、手張り+《溶接工》で即座にワンパン出来る奇襲性がいいかなと思っていたけど、それ以外に無力だったので不採用。イワークと入れ替わるような枠。
- 《まんたんのくすり》《アセロラ》
非GX相手に有効なカードですが、《まんたんのくすり》はともかく《アセロラ》にサポート権を使うのはこのデッキにおいてはあまり強い動きではありません。
《まんたんのくすり》に関しては、《溶接工》が4枚あれば入っていたと思います。
- 《ライチ》
《プレシャスボール》時代に使うのが恥ずかしかったので……。
サポート権を行使してでも持ってこなければならないのは《ゾロアークGX》より《ゾロア》だと判断し《ポケモンだいすきクラブ》を優先しました。
6:立ち回り
うるせ~~~~~~!!!!
知らね~~~~~~!!!!
Pokemon Card G
ame
7:おわりに
周りを見回すと闘や水が目に付いたのでサクッと負けて撤退するか~と思ってたら有り得ないほどレシリザとテテフとカキが初手に吸い付いてきて優勝してしまいました。
《ソルガレオ&ルナアーラGX》などわくわくするカードが公開されていますが、果たして《レシラム&リザードンGX》の牙城を崩せるのか!? にわかに噂され始めているスタン落ちまで《ゾロアークGX》は最前線を駆け抜けられるのか!? 環境の移り変わりの激しいゲームではありますが、それだけに長く愛されるこれらのカードは本当に強力だとわかります。
ゲームで新地方に赴くということは、カードの方でも何か新しい展開があるということ! サン・ムーンで追加されたGXのように、きっとあっと驚くシステムが追加されることと思いますが、まずは残るサン・ムーン環境を思い切り楽しんでいきましょう!